出雲街道の宿場町として栄えた勝山。
酒蔵や醤油蔵、格子窓の商家など、古くからの町並みが残る地域です。
家々の軒先にはカラフルな「のれん」があり、町並みを彩るシンボルになっています。
勝山の町並みを歩いていると、ついつい足を止めてその柄を見つめてしまいます。
そんな「のれん」を手掛けるひのき草木染織工房にて「のれん展」が今年も開催です。
のれん展に足を運んで、涼しげな色彩を楽しんでみませんか?
ご挨拶
今年はのれん展を開催できることを嬉しく思っています。
昨年は、岡山県北部で開催された「森の芸術祭」では、リクリット・ティラヴァニ氏からの依頼で長さ3メートルののれんを制作し、私の祖母縁の地、津山市の衆楽園で展示されました。
お話をいただいた時は、自分には荷が重すぎると、正直悩みましたが、こんな大きなのれんを制作できる機会はもうないかもしれないと思い、今までの技術、経験を発揮いたしました。
結果、思った以上の反響で、多くを学び、また刺激を得ることになりました。
この場を借りまして、「森の芸術祭」実行委員会をはじめとし、関わってくださった皆さまに御礼申し上げます。
また、今年3月14日付の日本経済新聞の記事を読んだと、連休には遠方から町並みに足を運んでくださった方々とお話させてもらいました。
染織を続けてきて、50年以上、のれんが勝山にかかり始めて、早30年。
のれんをご注文くださる皆さまのお気持ち、ご要望にお応えすることに真摯に取り組んでまいりました。
のれん制作を通じて、多くの方と出会い、その出会いが、私の人生を彩ってきてくれました。この歳になっても、のれんを制作させていただけることに感謝いたします。
最後になりましたが、今年ののれん展もご高覧いただけると幸いです。
ひのき草木染織工房 加納容子